森庄の林業
森庄の林業の原点
「山守(やまもり)」とは
日本の7割を占める「森林」の仕事である林業。その中で伝統的林業の1つが吉野林業です。極端な密植と弱度の間伐を数多く繰り返して長伐期とする施業によって、年輪幅が密で均一で、強度に優れた高級材の産地として発展してきました。
これは優れた育林技術の結果であり、それを支えてきたのが吉野林業の特徴である山守の存在です。 山守とは、森林所有者(民間や自治体、学校など)からの委託を受け、山林の保護・ 管理を担います。
森林所有者に代わって植林・下刈り・枝打ち・除間伐の時期設定、搬出用の道付け、原木の搬出と輸送、販売まで一貫して森林を管理しています。
山守は森林を日常的に管理しているため、その地域の地勢や土壌条件などを熟知しており、持続可能な森づくりを目指し、後世に託す託し木(永代木)の選木や植林品種、場所の選定なども行います。
現在では、所有者や境界の不明な森林が増えているという社会課題解決のため、境界明確化事業にも山守のノウハウを用いて取り組んでいます。
森庄林業事業の特徴
弊社の林業事業の強みは、5つの点です。
①弊社職人による「安全かつ迅速。質の高い林業施業」
②森林所有者(オーナー様)の声をヒアリングし、最適な形をご提案します
(民間、自治体、学校など大切な森林資源を次の世代にどう繋いでいくか、打ち合わせをさせていただきます。また森林の現地へ行くのが困難という方に対しては間伐計画や管理を全て任せていただいています)
③創業以来のノウハウで、施業の時期や地形、木の質により最適な販売先を選定しで森の資源の最大化を図ります
(山主(オーナー)様への最大限の還元を行い、その一部を植林などの森林経営に必要な資金に充てていただきます)
④「森林施業プランナー事務所」としてのご提案
(各森林に適した林業の施業提案を行います。建設業界で例えると設計、営業、現場監督を一つにまとめたような業務です。)
⑤山の立木の段階から建築やインテリア用材まで、ニーズに合わせてご提案します
(山の木を育てて、伐って、ニーズに合わせて世の中へ)
森庄の、森の恵みを届けるための挑戦
弊社は原則として、森林管理頂いているオーナー様のところに出向き、各種説明と打ち合わせを行います。立木の契約や、山林そのものの買取も行っております。オーナー様との信頼関係を大切にしています。 ●森林施業プランナーは、森林所有者に代わって、水源涵養機能や木材生産機能など市町村森林整備計画におけるゾーニングに基づいた面的なまとまりを持つ計画である森林経営計画を作成します。それとともに、作業団地単位ごとに森林施業の内容や事業収支を示した施業提案書を作成し、森林所有者へ提示して施業を受託します。その後、現場技術者への作業内容の指示から実行管理までを行います。このように、プランナーは森林所有者に代わって地域の森林を管理する重要な存在です。 | 「葉枯らし」をしている写真です。葉枯らしとは、伐採現場で自然乾燥させる処理の事です。 主に杉の木に行います。 杉は伐採直後は株から樹液が流れ出てくるほど水分を多く含んでいます。 そのため、伐採現場で根株を切り離したら、枝葉を付けたまま穂先を山側へ伐り倒し、2~3ヶ月前後おいておきます。 そうすることによって枝葉を通して水分を発散させ、自然乾燥を進めます。その過程で黒芯材(赤み部分が黒い材)の渋みが抜けて、吉野杉の特徴である淡紅色になります。 吉野杉の評価の基準としては色と目合を重視されているため、手間はかかりますが必ずこの渋出しが行われています。 この時、澱粉含有量も減少するため、青変菌やキクイムシの被害も減少します。 加えて、重量が軽くなるため伐採現場からの出材作業の負担が軽減されてコストの低下に繋がるなど、たくさんのメリットがあります。 | 自社製造「磨き化粧梁」の原木です。通常の製材業者様用と異なり、表面が化粧(見える部分)となるため傷が許されません。弊社職人が二人掛かりで慎重に伐倒します。 また、重機で掴むことも出来ないため、運搬時は原則一本一本ベルトを使いながら丁寧に、大切にに運んでいます。 | 林業の業界では路網整備としばしば言われますが、木を運搬する機械・車両のための道を弊社職人が開設している写真です。林業の現場は道作りから伐採、管理また運搬まで様々な技術と資格を要します。 |
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奈良県東吉野村の森庄山と見守ってきた弊社二代目森本徳蔵の写真です。120年生の山になります。 毎台風の後や、木が盗まれていないか、間伐や枝打ちの手入れの具合はどうかなど愛情をこめて管理しています。 弊社は現在、自社林と委託管理山の割合は3:7ほどです。 山持の皆様の大切な山林を管理、市場相場などを吟味し収穫しています。 | 管理させていただいている山の120年生の杉です。通直で枝が無く、非常に良い状態です。間伐と手入れを繰り返しながら山の木をこの状態まで持っていきます。 | 弊社代表森本定雄が、山の木を収穫するときに行う調査時の写真です。この木はどんな木か、どういうニーズにお応えできるのか、市場価格を頭に叩き込み少しでもオーナー様に還元できるよう調査しています。 | 林業施業地の写真です。林業は社会公益性が極めて高く、一部補助金の対象事業となります。様々な書類の作成や代理申請なども弊社が承っています。少しでもオーナー様に還元できるよう日々工夫しています。 |
80~100年生の杉の皮を剥き、重ねて殺菌熟成させる工程の写真です。4人ほどで作業します。剥きたての皮は非常に重く、夏場の仕事となりますので弊社の業務の中でも非常にタフな仕事になります。 | 杉皮を剥いている写真です。専用のヘラや鎌、また斧を駆使して木の外側の皮のみ剥いていきます。 | 大径木の伐採風景です。大きい木は自分と反対側が見えず、二人掛かりで行っています。正確な伐倒には職人の技と風は木音など冷静な現場判断力が必要です。 |