【報告レポート】共創シンポジウム フィールドツアー in 宇陀
- 3 日前
- 読了時間: 4分
更新日:3 日前
~森から考える、次世代へ繋ぐ木の豊かな未来~

2026年5月16日(土)、奈良県宇陀市にて「共創シンポジウムフィールドツアーin宇陀」を開催いたしました。本シンポジウムは、株式会社類設計室と森庄銘木産業株式会社の共催により実施し、林業・木材・建築・地域企業・学生など、多様な方々にご参加いただきました。
今回のテーマは 「森から考える、次世代へ繋ぐ木の豊かな未来」。
昨年12月東京で開催したシンポジウムの議論を発展させる形で、実際に森林を歩き、木の未来を五感で問い直す“体感型シンポジウム”として開催しました。
Session1|講演・対談
午前中は、共創拠点「VUTAI」にて講演・対談セッションを開催しました。
ゲストとして株式会社計画・環境建築 代表取締役会長 杉本洋文様、株式会社モリアゲ 代表取締役 長野麻子様をお迎えし、
・日本の林業が抱える課題
・木造建築の可能性
・地域資源を活かしたものづくり
・木を使うことと森を育てることの関係性
について、多角的な視点からお話しいただきました。


「これからの木の循環をどうつくるか」という点について、一人ひとりが自分事として捉え直す時間となりました。
Session2|森林フィールドワーク
午後からは宇陀市内の森林へ移動し、フィールドワークを実施しました。
最初は長伐期林業地(100年生スギ林)を歩きました。


森本専務からは
”人工林も、光・水・風のバランスを整えることで、立木だけでなく下層植物も元気になります。
地面に草が生えはじめると、微生物や虫、小さな生き物たちの命も育まれていきます。
木を育てるだけでなく、森全体の生物多様性を守ることも、林業の大切な役割のひとつです。”
”この森は250年生くらいまでゆっくり育てたいですね。”
と、長伐期林業の特徴や今後の展望についてお話させていただきました。
2つ目の山は25年生のヒノキ林。
こちらは木と木の間隔が狭く、いわゆる課題のある森です。
ここでは選木体験とのこぎりを使った間伐体験をしました。


目の前の1本の木が伐り倒されるまでにかかった時間の長さを目の当たりにして、参加者の中にははっとした表情も見られました。
・なぜ間伐が必要なのか
・山の木がどのように建材になるのか
・森を守るとはどういうことか
森を育てる時間軸の長さや、木材としての価値づけ、急斜面での作業の過酷さ、再造林の課題など、日本の林業が抱える現実についても共有しました。
Session3|共創グループワーク
フィールドワーク後には、参加者による共創グループワークを実施。
林業家、建築家、木材流通事業者、設計者、学生など、多様な立場の参加者がグループに分かれ、「宇陀の山と木を使い、次世代に繋いでいくには?」をテーマに意見交換が行われました。


森と建築、地域と暮らしをつなぐ新たな可能性について議論を深め、それぞれのグループから未来に向けての提案を行いました。
参加者の皆さまの声
・森についての根っこのお話から、具体的なHOWまで網羅的にお話いただけたことで理解が深まりました
・森を管理する方から、間伐する前の選別の目線を伺えたのが面白かったです。当然何かを決めて切っているわけですが、そこに考えがおよんでおらず「なるほどな」と思いました。
・ホンモノをみることは本当に重要。体験と思考の良い組み合わせだった。
・森の体験も含め、お互いにオープンマインドで深堀ができた
・木を材料としてだけで捉えていては、日本の木、林業を変えられないというのは響いた。流通や山のある生活など、つながりが大切だと言うこともよく分かった。
今回の共創シンポジウムを通して「木を使うことは、森を育てること」という価値観を、多くの皆さまと共有できたことを嬉しく思います。ご参加いただいた皆さま、関係者の皆さま、本当にありがとうございました。
これからも、森と暮らしを繋ぐ取り組みを共に育んでまいります。
VUTAIとは?
農と学びの共創拠点 ー宇陀イノベーションセンター「VUTAI」ー
株式会社類設計室が奈良県宇陀市で展開する「農と学びの共創拠点」です。有機農業の実践をベースに、地域・企業・教育機関が集い、実社会の課題に向き合いながら、新たな事業や未来の担い手を育む場として運営されています。“はじまりの地”宇陀を舞台に、農・食・教育・地域資源を横断しながら、人と地域が共に学び、未来を共創することを目指しています。2026年4月グランドオープン。
VUTAI|農と学びの滞在型共創拠点(外部リンク)

森庄銘木とVUTAIの関わり
森庄銘木は、「VUTAI」において森林管理から製材、木材加工までを一貫して担っています。類設計室が所有する山林の調査・整備を行い、適切に伐採。自社林産材を製材し、施設内の内装材や家具へと活用。森と空間が分断されない“木の循環”を実践しています。また、家具づくりにおいても、地域の木工職人と連携しながら、木の質感や年輪を活かしたプロダクトを製作しました。






コメント